日本人の美とする謙遜への提案
日本人って、謙遜の心を幼いころから親が示していたからでしょうか、本当に一歩下がって自分の気持ちを表現することが多いと思います。
私もその一人で、「つまらないものですが…」と手土産や箱菓子を渡します。
でも、本当はつまらないものではなく、すごく美味しいから買ってきたのです。
そして、大事な人だからそれをプレゼントしたのです。
そんな気持ちを「つまらないものですが…」の一言で終わらせてしまうことが寂しいと感じるようになった私は最近言い方を変えてみました。
その気持ちを正直に伝えるようにしたのです。
「お義母さんはこれが前に好きだとおっしゃっていたので、私の地元で有名なお店なのですがぜひ食べてみてください。」と伝え、去年の年末にお歳暮を渡しました。
すると、すごく喜んで美味しいと食べてくれた義母。
私はこの姿を見て、やっぱりきちんと伝えた方が相手も喜んでくれるし、相手のことを思って考えたプレゼントはこう言って渡した方が気持ちも伝わると思いました。
よく「ごめんなさい」よりも「ありがとう」と伝えるとよいという言葉を聞きますが、それもこの例の一つだと思います。
相手への謝罪よりも感謝の気持ちを伝えた方がいい場合がたくさんあります。
それを今まで謝罪で済ませてきた私は相手の気持ちに立って考えてきたのかな…と反省してしまうばかりです。
もう私は「つまらないもの」を大事な人にあげるようなことはしません。
きちんと、心のこもったプレゼントであることを図々しいかもしれませんが、相手に伝え、「あなたのために選んだもの」であることを示していきたいと思います。
日本オタク
以前テレビ番組で、日本が大好きだという日本オタクの外国人に、毎週クイズを出題するという勝ち抜きバトルをやっていた。
結局、一人の外国人が毎週正解を出して殿堂入りのようになったのを覚えている。
その外国人の知識がとにかく深いのが印象的だった。
クイズは戦国武将から地理、古典、京ことばなど多方面のジャンルに及んでいたため、日本人でも答えられる人は少ないであろう。
きっと学者でもあれだけたくさんのジャンルについて質問されれば答えられない。
しかもすごいのは、ただ回答するだけではなく、問題や回答について付属情報をすらすらと出して解説すること。
毎回これには、出題した方も参りましたというかんじ。
それでも得意気にはならない奥ゆかしさは、実に日本人らしかった。
その外国人が繰り返し言っていたのは、こんなに素晴らしい歴史や文化があるんですよ、深く勉強したいと思わないのですか、ということ。
知りたくないわけではないが、なんとなくやり過ごして深く学んでこなかった自分を省みると、すごくもったいないと気がつく。
外国人に日本の素晴らしさを教えられるのではなく、自ら知っておかないといけないと思った。