意思決定
今勤めている会社は昔から仕事上の判断の多くを個人裁量に任せている。
そのため経営陣は求める結果のみを提示しそのプロセスは任せている放任主義だった。
アウトプットコントロールと言えば聞こえは良いだろうか。
経済が成長傾向の時代はよかった。ある程度向こうから売上が舞い込んでくるからだ。
一時期はボーナスが12か月分出ていたとか、基本給が8万円も上がった年があったとか言うのだから驚きだ。
優秀な成績を収めた社員には金1kgを特別賞を与えてみたり。なんだったんだろうかこの会社、狂乱の時代は。
時代は流れて今は買い手市場。待っていても勝手に売れるような甘い世の中ではない。
そして変化のスピードも一人当たりの仕事量も何倍にもなった。サラリーマンにとっては辛い環境になった。
にも関わらず結果はださなければならない。しかし結果は出ない。
これはジレンマだ。では結果を変えるためにはその過程に目をやろうということになる。
そんなこんなでアウトプットコントロールからプロセスコントロールへと方針転換していった弊社。
これがまた悪い意味で社長然としている上層部と、現実主義の第一線のギャップがすごく、どうしても埋まらない何かがある。
いや、上層部の方針に従うのが普通の会社員というものなのだろうが。
こういった大きな方針転換の際には中央主導の絶対的な権力をもって行うべきだと思う。
これまで個人裁量で仕事をしてきた人たちのスタイルは、それぞれに適したものであってその必要性に応じた決定権を持っていた。
しかしこの個人の決定権は全体を動かすような大きな意思決定をすることができない。
だからこそ経営者がダイナミックに決断と調整をしていくことが必要なのだが、
これまで社長然としていた人に突然それを求めるのは酷な話なのかもしれない。